先日、ある道場で言われたこと。「私たちはボランティアでやっているんだから・・・。」え?

先日、ある道場の指導員から
「私たちは、ボランティアでやっているんだから・・・」と
自分たちは、わざわざ時間や労力を使って、
何かをしてやっているんだという感じで言われました。

武術や武道は昔から商業化しては、
いけないとの教えがありますが知らないのでしょうか?

武術も武道も正業を持ちながら
伝えていくものということを知らない人がいるようです。

お金が絡むと純粋に修行するということから
離れやすくなるからだと思いますが

今どきの人の中には、自分の師から
そのような当たり前の事も学んでない人もいるようですね。

私は、その話を聞いた時に、

「私の剣道や競技なぎなたの先生は、
 御自身でも会費を払って稽古に来られて、
 その上、御指導もされてますけど、
 当たり前のように?」

と言いそうになりましたが

古くからの武道の大切な教えを知らない人も
増えているようですね。

先日、少林寺拳法の先生が子供たちへ
武道の事や武道の世界の事、
人として大切な事などを丁寧にお話しされていました。

武道の技術や人を傷つける可能性もあるものなので
心の部分で養うべきことなどがあるのですが

今どきは、

強くなればいい、

形が上手くなればいい、

結果を出せば、
少々好き放題やっても許される。

みたいな風潮が見られます。

「そういう時代なんだから・・・」と

いう人もいますが

時代に合わせて
変わるべきものもありますが

時代が変わったとしても
変えてはいけないものもあると思いますけどね。

それと
武道は身体を動かすという意味では運動ですけど
スポーツと勘違いしている人も増えていますね。

指導者の影響でしょうけど。

子供のうちは、
楽しみながらという部分も大切だと思いますので
それで良いと思いますが

大人になってもそれはどうかな~と思いますね。

こういう部分は、大人だけではなく
学生にも見られる傾向のようです。

結果至上主義の弊害ですね。

私が今まで学ばせていただいた先生の多くは、
時間を取って様々なお話をして下さいました。

そのような時間は、
技術的に高める事と
同じぐらい大切な時間でした。

御自身の師から学ばれた事や
御自身の経験も基づくお話など
武術家として武道家として生きていく上で
貴重なお話でした。

今どきの先生は、
大人に対しても子供に対しても

そのような心を育てる時間を
作らないのでしょうか?

武術家や武道家が
学ぶべきこと、伝えるべきことは、

技術だけでなく心の部分も大切だということに
気付いて欲しいですね。

何も武の世界の本当に大切なことを学ばず、
技術だけ伝えていっている人たちを見ると

武術や武道の世界は、
これから先どのようになっていくのだろうと
心配になる時があります。

少なくとも私が子供たちに接する時には、
心の部分で大切な部分も伝えていこうと思っています。

指導者の皆さんも一度、振り返ってみて

単に技術だけ教えていないか、
それとも、ちゃんと心を育てる部分も伝えているか
考えてみてくださいね。

指導者は、

武道の世界に入った子供たちの成長や

将来に大きな影響を与える存在ですからね。